大企業景況感7~9月円安等で最高 ~今の円安は物価・人件費件下がらぬ限り、カンフル注射うつ危篤病人~

内閣府と財務省が11日発表した7~9月期の法人企業景気予測調査によると、大企業の景況感を示す景況判断指数は12.0となり、3四半期連続で改善した。4~6月期の5.9から大きく上がり、2004年4~6月期の調査開始以来で最高の水準。先行きも来年1~3月期までプラスが続く見込みで、企業マインドの改善が鮮明になっている。
何かおかしな話になって来ている。輸出企業を中心に円安による業績改善が広がっているという。トヨタはじめ国内でモノづくりをしている多くの自動車関連企業らは円安の潤いを得るだろう。通貨が安いという事はモノづくりの基本で、人件費や物価が海外(この場合は米国)に比べて安く、外貨ベースではモノが安くできる。ところが今の日本はどうだろう。世界一高い人件費と世界一とまでは言わないが、一部を除き世界の中でもかなりの高水準にある。
相対的にみれば、円安は、国内生産をしている企業にとって恩恵に浴している。だが、それ以外の企業群の殆どが中国をはじめとする新興国へモノづくりを移転している。従って、円安の恩恵は、中国をはじめとする全ての新興国が恩恵に浴しているといえる。新興国通貨は、米国の金融緩和マネーが大量に流れ、対ドルから見れば通貨高。昨今、米国の金融緩和縮小論で通貨が下落しているインドルピーのような通貨もあるが、円安のエンジョイは全て新興国が受けている。これが日本の企業の経営者の景況感を狂わせている。
いずれにせよ、これだけモノづくりしなくなった多くの日本人、生活必需品以外のモノを買わなくなった大量のアメリカ人がいる限り、日本の景況感が大企業も中小企業もこぞって”最高”と言うのは、このようなマジックからきていると言える。と同時に、円安の下支えから起こっている株高が引き起こす心理的景況感に惑わされているのだろう。株式取引はあくまでも富の移動であって富の増加ではない。今の日本の状況で円が安くなるという事は、必然的に、物価や公共料金、人件費などのモノづくりのコストが下がらぬ限り、カンフル注射をうち続けている危篤状態の病人のようなものだ。2013年9月11日(水)(友引)(曇り一時雨。27℃/22℃))

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